誰もが気軽にSNSを利用できるようになって長い年月が経ちましたが、相変わらずSNSのメッセージを悪用するフィッシング詐欺などは存在しており、多くのSNSユーザーの悩みの種といえます。オンライン上には多くのサイバー犯罪者が潜んでおり、彼らは常にセキュリティ面が脆弱な回線を使ってユーザーのアカウントへ侵入を試みたり、SNSのメッセージ機能を悪用して不特定多数のユーザーへ送信し、悪意のあるリンクをクリックさせて「フィッシングサイト」へ誘い込もうとしています。このような怪しいメッセージと遭遇しないでSNSを楽しむ方法はないのでしょうか。今回は、この怪しいメッセージの種類や被害に遭った場合に想定される被害状況をはじめ、マカフィーが提供している効果的なセキュリティ対策であるマカフィー+をはじめとする被害を未然に防ぐためのいくつかの対処方法も紹介します。
年々、巧妙化するSNSのメッセージを悪用した手口
2004年、日本国内におけるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の先がけとしてMIXIが登場してから20年もの月日が流れました。その後、Facebook、LINE、X(旧Twitter)、Instagramなど様々なSNSが登場したこともあり、現在では老若男女問わず多くの日本人がSNSを利用するようになりました。初期のSNSは、日記のような感覚で自分で投稿する場として利用されており、プラットフォーム上で実際に面識はないが趣味嗜好が同じ人と繋がることができるということで一時期、中毒者が出るほどブームになりましたが、最近は情報を手に入れるための1つのツールとして利用している方が多い印象です。
そんなSNSですが、これまでSNSをきっかけとした様々な犯罪や事件が起こっています。SNSは誰でも手軽に利用できることもあり、ついつい油断して個人情報を投稿してしまったり、面識のない人とやりとりをしてしまうことも珍しくありません。特にサイバー犯罪者はSNSのメッセージ機能を使ってユーザーに接触し、様々な個人情報を引き出してアカウントを乗っ取ったり、金銭を盗んだり、なかには実際に会って殺人事件にまで発展してしまった例もあります。
サイバー犯罪者からSNSに届くメッセージの内容は多岐にわたり、非常に多くの種類の手口があります。通常、Eメールでは引っかからないような詐欺でも、SNSのほうが警戒心が低く罠に引っかかってしまう傾向があり、年々手口も巧妙化しています。
また、最近ではサイバー犯罪者は自動ソフトによって一度に何千、何万もの迷惑なDMを送信することが可能になったことで、1日に何回も受信してしまうというユーザーも少なくありません。ほとんどの人はメッセージを受け取った瞬間に悪質な詐欺メッセージだと判断できますが、高齢者や未成年などオンラインセキュリティの知識に乏しい人は引っかかってしまう傾向があります。
SNSのメッセージから起こりえる様々な被害
サイバー犯罪者達は、SNSのメッセージ機能を使って私達にアプローチをし、罠に陥れようと企てています。以下では、SNS内のメッセージを悪用することで起こる主な被害事例を紹介します。
個人情報の漏洩
SNSの怪しいメッセージによるサイバー犯罪の中で最も多いのが個人情報の漏洩です。サイバー犯罪者は特定のSNS内で不特定多数のユーザーに大量のメッセージを送りつけて悪質なリンクをクリックさせ、フィッシングサイトなどに誘導し、個人情報を盗もうとしてきます。個人情報が盗まれてしまうと、アカウントが乗っ取られてしまうなど様々な被害が拡大してしまう危険性があります。
銀行口座への不正アクセス
サイバー犯罪者はSNSのメッセージを通じて盗んだIDやパスワードなどを使用してオンラインバンキングにログインし、口座内のお金を勝手に送金したりします。そして、彼らにパスワードが変更されてしまうと、たとえ自分の口座であってもアクセスできなくなってしまいます。
クレジットカードの使用
SNSの悪意のあるメッセージをきっかけにクレジットカードの番号や有効期限、セキュリティ番号、氏名などの情報が流出してしまうと、サイバー犯罪者に勝手にカードを悪用されてお金を引き出したり、オンライン決済されてしまいます。
なりすまし犯罪
SNSのアカウントをはじめ、マイナンバーカード番号、クレジットカードなどの情報がサイバー犯罪者の手に渡ってしまうと、彼らはそれらの情報を使って本人になりすまして様々な被害に遭ってしまう可能性があります。例えば、他人名義で消費者金融からお金を借りたり、SNS上で虚偽の事実を発信したり、第三者に売却される危険性もあります。また、自分が知らないうちに犯罪に荷担し、加害者になっている場合もあります。
こんなメッセージが届いたら要注意!
こちらでは、これまでSNS上で見つかった詐欺メッセージの事例をいくつか紹介します。
キャンペーンなど興味をそそる内容
Twitterで著名人や企業がお金や商品を無料で配布するようなイベントを行なっており、応募するための条件がアカウントのフォローやリツイートという場合があります。サイバー犯罪者達は、SNS上でこのようなキャンペーンやイベントと同じような発信を行なうことでフォローしてくれたユーザーに詐欺DMを送りつけます。
投資詐欺
近年、日本国内で多いのが投資詐欺です。サイバー犯罪者達はSNSの利用方法をあまり理解していない高齢者を狙ってDMを送り、魅力的な投資話を持ち掛けて、実際に会うことで信頼関係を築いて金銭を騙し取る事件が多発しています。また、最近では有名人の名を騙って信用させるという手口も増えています。
ロマンス詐欺
SNSのDM機能を使ってターゲットであるユーザーにメッセージを送り、恋愛感情を抱かせて金銭を搾取する詐欺事件は、日本のみならず世界各地で頻繁に起きています。最近は高齢者や地方の独身者を狙った外国人による国際ロマンス詐欺も起きており、深刻な問題となっています。また、SNSの他にも出会い系サイトやマッチングアプリでも同様の事件が起きています。
公式アカウントを装うメール
SNS内のメッセージとは異なりますが、XやInstagramなど公式アカウントを装ったメールを使った手口も非常に多いです。サイバー犯罪者達は、ユーザーに対して偽の公式のアカウントで「ユーザー情報の再登録のお願い」や「メンテナンス」などと謳ったメールを送りつけて、個人情報などを入力させて盗む手口です。
SNSでの怪しいメッセージの対処方法
SNS内で見知らぬアカウントから怪しいメッセージが届いたら非常に危険です。こちらではメッセージが届いた場合の対処方法について解説します。
パスワードを変更する
怪しいメッセージが届いて開いてしまったり、メッセージ内のリンクをクリックしてしまった場合はIDやパスワードが漏洩してしまった可能性があるので、すぐにパスワードを変更することをおすすめします。また、複数のオンラインサービスでのパスワードの使い回しは絶対に避けましょう。
友人に連絡して二次被害を防ぐ
もし、SNS内で届いた怪しいメッセージ内にあるURLをクリックしてしまったら、SNSに登録してあるメールアドレスなどの個人情報が漏洩してしまっている可能性があります。その場合は、サイバー犯罪者がユーザーになりすまして連絡してくる可能性があるので、そのSNSで繋がっている知り合いや友人全員に連絡して二次被害を防ぎましょう。
見知らぬ人との交流は避ける
SNS内では実際に面識のない人と交流する場合がありますが、実はサイバー犯罪者の可能性もあります。交流すること自体は問題ありませんが、SNS上では常に相手に対して疑いを持つようにし、適度に距離を保つよう心がけましょう。
SNS上でのプライバシー設定を強化する
各SNSでは、セキュリティ面の度合いを自分で設定することが可能です。プライバシー設定を強化することで見知らぬアカウントからのメッセージを拒否することもできるので、迷惑メッセージが届くという方は設定を一度見直してみましょう。
高度なオンラインセキュリティ対策ソフトを導入する
現在、様々なオンラインセキュリティ対策ソフトやアプリがあるのでそれらを導入することもセキュリティ対策といえます。なかでもマカフィーが提供している業界最高水準であるマカフィー+は、ユーザーのアカウントを保護するためのハイレベルのセキュリティ機能を兼ね備えています。例えば、ID・個人情報のモニタリング機能の場合は、ダークウェブ上で最大60種類までの個人情報を監視し、もしもデータ侵害があった場合は迅速に検出、警告することが可能です。また、ウェブ保護機能はウェブサイトをクリックする前にそのサイトが危険かどうかを事前に知らせてくれるので詐欺サイトでの被害を未然に防ぐことができます。
まとめ
今回は、SNS上で送られてくる怪しいメッセージの種類や危険性を紹介しつつ、被害を未然に防ぐための対処方法について紹介しました。現代ではSNSを通して様々な情報を手軽に入手することが可能になり、多くの人が情報源として活用しています。しかしながら、その裏では私達を罠にはめようと企てているサイバー犯罪者が潜んでいることも忘れてはいけません。しかし今回、紹介した被害事例を参考にすれば、おのずと危険な行動は避けるようになるでしょう。また、対処方法についてもすぐに実行できる方法をいくつも紹介したことで、より理解を深めることができたと思います。そして、上記でも紹介したマカフィー+のような優れたセキュリティ対策ソフトをお使いのデバイスに導入することでより、安全性は高まるでしょう。